焼ならし(焼準)熱処理は可能ですか?
【Question】
焼ならし(焼準)熱処理は可能ですか?(S社様より)
【Answer】
焼ならし(焼準)は対応可能です。
週末に熱処理することが多いため、納期を急がれる場合は、事前に連絡下さい。
また見積依頼などは、お気軽にお問い合わせ下さい。
焼ならし(normalizing,JIS記号:HNR)
焼ならしは鋼をノーマルな状態、つまり鋼のもって生まれた姿にしてやるプロセスである。焼いて標準状態(normal)にするので、昔は焼準という字を当てていたくらいである。つまり、焼きなましは鋼を軟らかくし、焼入れは硬くする操作であるが、そこへいくと焼ならしは軟らかからず、硬からず、鋼本来の自前の強度を発揮させる熱処理ということができる。適当に硬く、それでいて適当な粘りもあるので利用価値が高い。焼入れと違って焼割れが出たり、焼曲がりを生ずることがないから、安心して処理できる。
焼ならしは焼なましや焼入れと同じ温度に加熱し、そのまま空中放冷すればよい。冷却は空中放冷であるから一見やさしそうであるが、なかなか難しい点がある。部品が小さいければ同じ放冷でも冷却速度は早く、逆に部品が大きければ遅くなる。つまり、部品の大きさによって冷却速度が異なるから、注意しなければならない。
「日本規格協会 熱処理技術マニュアル」より引用